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令和5年度中学生体験学習事業を終えて

更新日:2023年8月21日

令和5年度中学生体験学習事業を終えて

 今年度より、市内6中学校の3年生を対象に、東日本大震災被災地等を視察する中学生体験学習を5月から6月にかけて実施しました。

 視察地で作成された「教育旅行探求学習資料」を参考に歴史や被災状況などを事前学習し、各視察先で、今も残る震災の爪痕を見ながら、被災者から当時のお話を直接聞くことで、災害の恐ろしさと命の大切さを学びました。

 2日目のワークショップでは宮城教育大学 武田先生のお話を聞き、震災から12年経過した現在の姿から、「どんなに時間とお金と人手をかけても取り戻せないもの」その重みを感じ、有事の際の『いのちを守る行動』と、そのための日頃の備え、地域との『絆づくり』について考える事ができました。

 今後、各校では、防災新聞などを作成し後輩たちへ発表する機会や、「防災・減災」をテーマとした学習を実施していきます。


◎ 本事業は、「元気な愛知の市町村づくり補助金」を活用して実施しています。

令和5年度 実施日程
日 程学校名生徒数教員数
 令和5年5月30日(火)~6月3日(土)
※台風2号に伴う線状降水帯の影響により1日延泊
 佐織中学校、佐織西中学校 192名 19名
 令和5年6月13日(火)~6月16日(金) 永和中学校、立田中学校、八開中学校 170名 21名
 令和5年6月20日(火)~6月23日(金) 佐屋中学校 164名 13名

中学生体験学習に関する生徒アンケート

◆視察地について

◆上記①から⑥で一番良かったものは何ですか。

◆前の質問で選んだ理由を教えてください。(抜粋)

①中尊寺金色堂

・中尊寺の歴史を深く知ることができたから。
・勉強になったし、空気が綺麗で、日常を忘れて修学旅行を楽しめたから。
・金色で綺麗で、たくさんの観音がいたから。松尾芭蕉に由来がある場所だったから。

②気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館

・実際に壊れた学校に入ることで震災の恐ろしさを肌で感じられたから。あと、卒業式の動画が印象的だったから。
・実際に震災遺構を見てどれだけ地震が恐ろしいものだったのか実感できてこれからの災害への対策が考えることができたから。
・当時のままでどれだけ震災が酷かったか、実際に見て衝撃を受けたからです。また、どうすれば助かるかも考えることができたからです。

③石巻南浜津波復興祈念公園(3.11メモリアルネットワーク語り部)

・実際に街を歩きながら話を聞いたので、津波による被害がどんな感じだったのかがわかりやすかった。
・アイリンプロジェクトについて深く知ることができたことや、震災の恐ろしさや命の重さや生き延びる心の強さを間近で感じることができたと感じたから。
・被災地を直接見たり、被災者の話を聞いたりして、いろいろな視点から災害の恐ろしさを知る事ができたから。

④日本三景松島(松島復興クルーズ)

・初めてこんなに大きな遊覧船に乗ったのと、松島の景色がとても綺麗だったから。

・船の外にも出れたし風が気持ち良かったから。

・松島の歴史や島について詳しく教えてもらえたり、クイズがあって楽しかった(景色、船内もとてもよかった)。

⑤日本三景松島(松島町内散策)

・景色が綺麗だったし松島高校さんとの交流もできたし震災の学習をした後の息抜きみたいなのができたから。

・高校生と交流できたのがよかった。

・自分たちで計画を立て、行動することができたから。

⑥ワークショップ

・あまり聞かないことを詳しく聞けてよかった。

・今までの話がまとめられていて、大切なこと、大事なことを1番わかりやすく伝えてもらったから。

・教授の話に感動したからです。

生徒の感想文を紹介します。

永和中学校 

 東日本大震災については、これまでも画面越しでしか見ることができませんでした。私は、大震災やそれによる大災害を体験したことがなかったので、現地で被災したままの姿の学校を見たときは、あまりの衝撃に言葉が出てきませんでした。

 3.11みらいサポートや伝承館で聞いた、現地の人の言葉と思いは、画面越しで見たり聞いたりするより、直接心に響きました。それは、私が学んできた東日本大震災の知識に加え、これまで以上に気をつけようとする心、災害に対する怖さ、命の大切さへの意識が高まりました。このような機会をいただけて、感謝しています。

佐屋中学校 

 私たちは岩手県と宮城県へ行き、東日本大震災について学んできました。たくさんの考えをみんなで共有し深めることができました。震災遺構を見たり、語り部さんのお話を聞いたりし言葉にできない思いをしてきました。中でも佐藤愛梨ちゃんのお母さんの佐藤美香さんの話を聞くことができたことはとても貴重な体験でした。私たちは今、この体験を生かして防災新聞を作っています。これを作り掲示することで、私たちの感じたことを他人事でなく、自分事としてとらえることができました。

立田中学校 

 東北は、とても澄んだ空気の広々としたところだった。私は、ずっと「津波でたくさんの人を失って辛い思いをしたはずなのに、どうして被災地から去らないのだろう」と東北に住み続ける人たちに疑問を持っていた。しかし、語り部さんのお話を聞き、その場に行ったことによって、人々の気持ちが少し分かるような気がした。気仙沼市は復興のテーマとして「海と生きる」という言葉をかかげている。これには、地元の人々の「海があるから生きていける。前を向ける。」という思いが込められている。私は、「海」という存在は辛いことをもたらしたものでもあるが、「支え」でもあるということに気づかされた。大自然と共に生きる東北の方々は、どことなく優しいあたたかい感じがした。どんなに頑張っても取り戻せない命の重みを感じる時間だった。「助けられる」側ではなく、人を「助ける」側になりたいと強く思いました。

八開中学校 

 実際に被災地に行き、ボロボロになっている校舎や、教室を見て、津波の恐ろしさを改めて感じることができました。校舎をそのまま残しておくのは、辛いかもしれないけど、実際に見るからこそ、思うことがたくさんありました。私がとくに心に残っているのは、震災の10日後に行われた卒業式の様子のビデオです。震災で失ったものがたくさんあるなか、堂々と前向きな言葉を言っている姿を見て、同い年とは思えないほどしっかりしていて、胸を打たれました。

 また、3.11みらいサポートでも、語り部さんのお話を聞いて、「同じことがおきてほしくない」という言葉が強く心に残りました。私も実際に話を聞いたり、現地にいったりしたからこそ、二度と同じことがおきてほしくないと強く思うようになりました。

佐織中学校 

 初めての長期旅行で貴重な体験ができて、すごく濃い思い出がたくさんできました。1,2日目は、東北で東日本大震災のことをしっかり学ばせてもらいました。実際に学校の中も拝見して災害の重みを感じることができました。津波の映像など、とても生々しく見ててつらくなるものが多かったです。その中でも、感動した映像は卒業式の映像でした。大切な家族や友達、たくさんの物を亡くしてしまった後にした卒業式の映像は、たんさんの感情が見えました。怒り、悔しさ、何よりも大切なものをたくさん失った悲しみは、とても大きく見えました。そんな中の最後の校長先生の言葉はとても感動しました。「しっかりやるんだぞ!」という言葉はすごく心にひびきました。東北に行って災害の勉強をしたあと、まさか4日目に自分たちが災害に遭うとは思っていませんでした。災害に遭った人の気持ちがよく分かりました。自分たちは、幸いにも1日ですみましたが、これが、1週間、1カ月も帰れないと思うと、すごく辛くなりました。でも、無事に元気で帰ってこれて良かったなと思いました。

佐織西中学校 

 東日本大震災が起こった時、私は3歳だった。詳しいことは覚えていないが、祖母がテレビを見ながら「大変そうだねぇ」と言っていたことは覚えている。それから何年か経ち学校で「アイリンブループロジェクト」の存在を知り、つい先日、実際に宮城県の門脇地区に行き、佐藤愛梨さんの母親のお話を聞いた。「愛梨は今日、5月31日が誕生日で、本当なら19歳になるはずでした。」私はとても驚いた。私は愛梨さんの顔を13年前の写真でしか見たことが無かったが、愛梨さんは自分よりも、自分の兄よりも年上だったのだ。それなのに、たった1度の地震で、運が悪かっただけで、13年前で時が止まっているのだ。

 門脇地区は津波の影響を感じさせないほどに復興していたが、そこにはどれほどの年月をかけてももとには戻らないものがあった。

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愛西市役所 教育委員会 学校教育課
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