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平成26年3月愛西市議会定例会 招集挨拶並びに施政方針説明

更新日:2016年3月9日

 本日ここに、平成26年3月愛西市議会定例会を招集申し上げましたところ、議員各位におかれましては、年度末を控え何かとご多用にもかかわらずご出席を賜り厚くお礼申し上げます。

 本年最初の定例会に当たり、平成26年度予算並びに関連諸議案のご審議をお願いするに際しまして、市政運営に臨む所信の一端を述べさせていただき、ご理解とご賛同を賜りたいと存じます。

 さて、先日まで行われていましたソチオリンピックでは、フィギュア男子で初めて金メダルに輝いた羽生結弦さんなど多くの日本人選手が活躍し、いまだその余韻が消えません。また昨年は、2020年(平成32年)に開かれるオリンピック・パラリンピック競技大会の開催地が「東京」に決定し、2027年(平成39年)の開通をめざしたリニア中央新幹線東京・名古屋間のルートが発表されるなど、明るいニュースが私たちに夢や希望を与えてくれました。

 日本経済に目を転じると、安倍政権が「三本の矢」と称する経済対策を打ち出したことによって、株価の回復や円高の是正が図られ、四・四半期連続のGDPプラス成長、有効求人倍率の回復などがみられるようになり、長期デフレで失われた自信を取り戻しつつあります。しかし、これら景気の実感は地方にまでは及んでおらず、愛西市の財政も依然厳しい状況が続いております。

 私は昨年5月に、八木前市長から市長という「聖火」を引き継ぎ、就任してから皆様に支えられながら全力で走っております。
 統合庁舎建設・改修事業も今年から本格的に工事が始まり、増築棟部分については平成27年2月の完成をめざし工事が進められております。現在は地盤改良工事が落ち着き、来月からは本杭の施工に入ってまいります。いずれにしましても、ご来庁の皆様には何かとご不便をおかけしますが、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
 立田・八開・佐織の各支所の整備につきましても、今後、規模・機能などの整備計画について協議検討をし、適正な職員配置を進めていきたいと考えております。

 市全体におきまして最近は、愛西市のPRも様々なかたちで行われるようになりました。昨年10月から募集していた「あいさいさん弁当コンテスト」には62点の応募があり、市外からもたくさんの方が応募してくださいました。他方、市観光協会では講談師の古池鱗林さんを観光大使に委嘱する動きもありました。愛西市を元気にする試みは農業の分野でも始まり、愛西市の認定農家が丹精こめて育てた農産物に「愛西市ぐるぐる農産物」ラベルを貼り、消費者と農家のそれぞれが喜べる仕組みづくりをしました。ラベルが貼られた商品はスーパーなどで販売されて人気を集めています。マスコットキャラクター「あいさいさん」や人気漫画家の魅力あるキャラクターの力を借りながら、愛西市産農産物がブランドとして全国に流通するよう行政としてもバックアップしてまいります。
 また、消費者の側に立って悪質商法を排除するなど、地域や関係者の皆様との連携を深めながら、消費者行政の分野からも力強く取り組んでまいりたいと考えています。

 さて、私は、市長選挙のとき、また、市長就任後初の議会での所信表明でも申し上げましたが、3つのマニュフェスト「将来展望」、「防災について」、「医療・介護の徹底」を柱に市政運営を行ってまいります。平成26年度は、私の考えを推し進めるという観点から、予算編成をさせていただきました。

 まず、「将来展望」については、合併後10年となることによって交付税が段階的に減額され、本来の算定額に切り替わっていくことを見越して、行政全般にわたって体質改善をすることが必須になってまいります。そのためにも、人口減少・少子高齢社会により、65歳以上が約26%を超え、支える側と支えられる側の割合が厳しくなり、収入の約54%を交付税など依存財源に頼っている現状を直視し、事業の検証・見直し、公共施設のあり方、行政のスリム化などを計画的に図っていく取り組みを行ってまいります。
 公共施設についても全施設の見直しを進め、事務事業については庁内プロジェクトチームを立ち上げ、必要性を検証してまいります。
 また、自主財源確保・地域活性化のため、市長就任後、県をはじめとする関係機関への働きかけを強化し、市内への企業誘致実現に取り組んでまいりました。市内2ヶ所の産業ゾーンの内、関係機関のご理解・ご協力がいただける佐織地区への企業誘致を、まずは前進させてまいりたいと考えておりますので、議員各位はじめ関係者のご理解とご協力を賜りたいと思います。

 次に、「防災について」ですが、昨年は、伊豆大島やフィリピンなどでの大規模な自然災害を目にし、防災や減災に向けた取り組みがいかに大切なものであるかを改めて実感しました。本市における災害犠牲者ゼロを目指して、国土交通省の木曽川下流河川事務所や片田敏孝教授をはじめとする群馬大学の皆さんとともに、住民意識調査を実施し、洪水における避難シミュレーションを行いました。今年1月に発表された分析結果によると、木曽川が破堤した場合、多くの方が自宅や避難途中で浸水に見舞われ、救助が必要になる可能性があると言われています。
 自分の身を守るうえで最も大切なのは、日頃の備えと訓練であることは言うまでもありません。「自分の身は自分で守る」という「自助」の意識付けを徹底するとともに、防災コミュニティ活動などを通じて「共に助け合う」という「共助」の意識を育みながら、市民一人一人が素早い避難行動がとれるよう、体験学習等を通して防災力向上を図る支援事業を取り組んでまいりたいと思います。

 「医療・介護の徹底」につきましては、いつでも自分の健康状態を把握し、健康寿命を延ばしていけるように、受診券やクーポン券を個人通知するなど、がん検診受診率向上事業を積極的に推進して検診の機会を増やしてまいりたいと考えております。

 これら3つのマニフェストを柱にしながら、長期的な計画として平成20年より推し進められている「第1次愛西市総合計画」を前進させるべく、事業の進捗状況や効果をPDCAサイクルによる進行管理で見極めながら、期限、財源、数値目標、プロセス等を明らかにして、取り組んでいきたいと考えております。

 少子高齢化や核家族化などにより本格的な人口減少社会に入り、社会経済や地域社会の状況は大きく変容しています。
 こうした中で、市長就任後初となる平成26年度の予算編成は、財源確保や新たな財源の創出が難しい中、市民の負託にこたえるため、「あれもこれも」ではなく「あれかこれか」という「選択と集中」の視点に基づき、事務事業の見直し及び重点化を図り、効率的な行財政運営を念頭に、予算編成作業に取り組んだところであります。
 今後も、市民と行政が共に「よりよい愛西市」を目指し、将来に責任ある礎を築くため、「進めるべきは進め」「留まるべきは留まる」との基本姿勢で、行政運営を進めていきたいとの考えを申し上げ、所信の一端を述べさせていただきました。

 なお、本定例会に上程させていただいております、平成26年度当初予算につきましては、一般会計・特別会計などを合わせた予算総額は411億1,073万4,000円で、前年比10.6%の増となっております。一般会計予算では248億4,200万円で前年比18.7%の増となっております。予算の詳細につきましては、概要書に記載しておりますのでご覧いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 各議案につきましては、担当部長から説明させていただきます。よろしくご審議を賜りますようお願いを申し上げまして、私の招集挨拶並びに施政方針説明とさせていただきます。

 

平成26年2月26日

                           愛西市長 日永 貴章